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奥浩哉氏「単行本売れないと連載続けられない」

漫画家・奥浩哉氏のインタビューがFRIDAY6月20日号に掲載されています。

奥氏の代表作と言えば、昨年最終回を迎えた「GANTZ(ガンツ)」。GANTZ週刊ヤングジャンプ(集英社刊)誌上で13年間に渡って連載されたSFアクション作品で、コミックス全37巻が刊行されています。

奥氏は現在、新作「いぬやしき」を手掛けており、その第1巻が5月23日に発売されました。GANTZ同様、3DCGを多用した緻密な作画が本作の特徴のひとつとなっています。

誌面には、その緻密な作画を実現する制作現場の写真も掲載されています。ワークステーションが並ぶその様子は、さながらCG映像の制作会社。記事によれば常時5人のCG制作スタッフを揃えているそうです。

CGというとコンピューターが処理してくれるので作業が簡略化される、という印象を持っている方も多いと思いますが、実際には作業量が増大することも珍しくないようです。

CG制作の経験者はこう語ります。

「例えば、ニュースでよくある事故の再現映像などであれば、既存の素材を使い回して短時間で映像を作り出すことは可能です。GANTZでも、武器やキャラクターは一度作ったものを使い回していたでしょう。それによって効率化できる部分もあります。しかし、背景や小物は場面が変わるたびに一から作り直さなければなりません。作る工程は手作業なので結局人手がかかるのです。」

奥氏は単行本一冊の制作に1000万円以上かかっているのではないかと話します。それでもこのCGを多用した制作手法を続けるのは、CG特有の無機質な近未来感を重視しているからなのだそうです。

インタビューの最後で奥氏は次のように訴えます。

「とにかく読者を驚かせ続ける作品にしたい。制作費の都合上、単行本が売れてくれないと連載が続けられないので、とにかく、一度『いぬやしき』を手に取ってみてほしいですね。読み手を裏切らない漫画であることは断言できますから」

FRIDAY 2014/06/20日号(2014/6/6 発売)

誌面には「いぬやしき」の制作過程がわかるスクリーンショットも掲載されています。Photoshopのレイヤー構造やアクションの種類などが分かる、非常に興味深いものです。

緻密で大変な作業だとは思いますが、今後も素晴らしい作品を期待しています。



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